認知機能障害と運転のリスク
①免許証の更新に成功しても、運転は禁止される場合があります。
免許証の更新が実っても、以下のようなケースでは運転を控えなければなりません。
- 運転禁止医薬品の服用
- 医師や薬剤師から機械類の操作を控えるように助言を受けた場合は、自動車の運転もできません。この指示に従わずに運転を継続して事故を起こした場合は、危険運転致死傷に問われる可能性がありますので注意しましょう。
- 運転を控えるように主治医から助言を受けた場合
- 何らかの理由によって、主治医が運転を控えるよう助言することがあります。この場合も薬の服用同様に運転を控えてください。万が一事故になれば危険運転致死傷罪に問われます。
注意点 危険運転致死傷罪について
危険運転致死傷罪の第3条には、病気や障害等の影響で事故を起こした場合、通常の過失運転致死傷ではなく、危険運転致死傷で処罰されると書かれています。
この法律が適用となる重要な要件の一つが、「主治医から運転を控えるように助言を受けていたのに運転した」です。どんな理由であっても、主治医や薬剤師から機械類の操作を行わないように言われた場合、もしくは、そのように書かれた薬の説明書をもらったときは、運転を控えなければなりません。
②安全のために
こちらのページに安全な運転を長く継続させるためのアドバイスが書かれていますので、是非参考にして下さい。
③装具
麻痺のある足に装具を着用する方が一定数いらっしゃいます。特に右足に装具を付けた場合、装具の形状によっては踏みかえの際にブレーキペダルと装具が干渉して、引っかかったり、踏み間違えたりします。装具を選ぶ際にはそのような点も含めて専門家に相談しましょう。
④重複する障害
脳卒中や脳外傷の場合、肢体不自由(麻痺)と認知機能障害という2種類の障害者が重複することが多いです。それだけに身体障害よりも一段と高いハードルがあることを是非知ったうえで、運転再開に挑戦してください。
脳卒中や脳外傷の運転再開は、当たり前のことではなく挑戦です。