理事長ブログ

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ウィンカー移設などの電子系機器の移設について

 理事長の佐藤でございます。

両下肢に障害がある方が使用する手動式の補助装置。

この装置を使う際には、ウィンカーやホーン、ライト、ワイパーなどのスイッチを、手動レバーに移設する必要があります。

片手で常にハンドルを握っている状態ですので、上記のスイッチを運転中に操作するのはかなり厳しいのです。

特に、健常な時代から片手運転をしていた方以外の人たち(初心ドライバーや女性、運転頻度が少なかった方等)にとっては、片手でハンドル操作をすること自体に慣れていませんので、さらにさまざまなスイッチを運転中に操作するのは、注意力が散漫になったり、スイッチの操作に気を取られたりと、安全な運転を阻害する要因になります。

 

しかし、現在、一部の補助装置メーカーでは、これらのスイッチの移設を行えないというところがあるようです。

近年電子化した自動車制御の影響で、簡単な配線変更でスイッチを移設できなくなってきています。

それならばDIYで、という器用な方もいらっしゃるかもしれませんが、お勧めしません。

スイッチはおろか、エンジンすらかからないトラブルに見舞われます。

 

スイッチ類の改造を断られたら、他のメーカーに相談してみましょう。

ケースによっては対応してくれます。

こういうケースでは、自動車販売店に相談するよりも装置メーカーに直接相談するほうが得策です。

なお、特に輸入車の場合は、スイッチ移設や増設などはできないケースがほとんどです。

今後、各装置メーカーのご努力で、スイッチ移設が可能となるよう願っています。

 

これまで手動レバーのスイッチを使っていた方の場合、車両の買い替えに伴って、スイッチ改造ができなくなってしまうと、運転がしにくくなると訴える方が多数のようですので、

車両の買い替えの際は、十分な車種選択が重要です。

 

また、一部の装置メーカーやその代理店では、障害者はウィンカー操作を免除されているから大丈夫、と言ったりするそうですが、そんな法律はありません。注意しましょう。

写真はフジオートホームページより

 

by 理事長

2018年09月10日

[注意喚起情報]

 理事長の佐藤でございます。

ここ1年ほど、脱着式手動式装置に関するトラブル相談が多発しています。利用者の方へ注意喚起いたします。

走行中に装置が外れる。
簡易に脱着できることから、走行中に外れてしまうトラブル相談が来ています。特に足元のペダルとの接合は、足元に潜り込むようにして取り付けなくてはならず、両下肢障碍者には厳しい姿勢保持が必要で、強固な固定ができないことがあるようです。なお、装置の取り付けに関するトラブルなどが発生した場合は、速やかに消費者センターへ相談しましょう。
座席からの転倒
ハンドルコラム部分に吊り下げて固定する構造のため、一般的な手動運転装置のように、座位保持のための手すりの役目を果たせません。障害の程度や運転歴など十分に考慮して使用する必要があります。
免許取得不能という誤解
「地元の教習所に行ったら脱着式の運転装置で運転するよう指導を受けたが、うまく運転できなかったところ、運転免許を取ることはできない」と助言を受けた。など自動車教習所に通う複数の方から相談が来ています。脱着式は廉価な機器であると同時に、個々の障害に合わせることができない難点を持っています。障害の状態によっては、既存の固定式装置で十分免許取得可能なケースがあります。この相談をされた複数の方も、他の教習所へ移って立派に免許取得を果たしています。脱着式で運転できない方=免許取得不能、というのは誤解ですので、そのような助言はしないよう、自動車教習所に要請します。

 

 

by 理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年09月08日

日本リハビリテーション工学協会カンファレンスにて発表

 理事長の佐藤でございます。

8月29日~31日まで、神奈川県厚木市で行われた日本リハビリテーション工学協会のカンファレンスにて、2点の論文発表を行いました。

このカンファレンスには、2年ほど前に福祉機器コンテストに出品した経験がありまして、その時に出品した「自動車用座位保持クッションユニバケ」が優秀賞を頂いたこともあります。

今回は、「身障ドライバー用レース車両の開発」と「脳卒中後遺症の運転再開における運転補助装置等の工学的アプローチの必要性」という2題を発表してきました。

わたくしのような、アカデミズムとは無縁の人間にとって、このような発表を経験できることは、大変勉強になります。

論文の内容は年末に本サイト上で公開する予定です。

 

 

by 理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年09月01日

追記)言語・聴覚などのコミュニケーション障害と救護義務

 理事長の佐藤でございます。

本日の東京新聞に、警察庁が音声を用いない110番通報用のシステムを導入する、と記事が出ていました。

当会では、聴覚障害者の2種免許取得が解禁された時点から、継続的に音声が不要な通報システムを、早期に導入するよう、国会等を通じて働きかけを行ってきました。

結果として、導入が決まったことは、自動車運転に留まらず、聴覚や言語の障害のある人たちの安全な暮らしに貢献するだろうと思います。

警視庁と大阪府警では、数年前からスマホアプリを使った、チャット形式の通信アプリを運用しており、

今回のシステムも同様のものになるではと想像できます。

実際の導入までは数年かかるとは思いますが、導入が待ち遠しい気持ちでいます。

 

導入までの期間は、これまで通り、メールによる通報が重要です。警察管轄エリアごとに個別の事前登録が必要であるなど、面倒な手続きになりますが、言語や聴覚の障害をお持ちのドライバーは、必ず登録することが大切であり、運転者の責任です。

 

by 理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年08月21日

言語・聴覚などのコミュニケーション障害と救護義務

 理事長の佐藤でございます。

稀ではありますが、一部の医療機関で、脳卒中後遺症などによる言語障害のある方の、自動車運転の可否評価において、自動車運転者に課せられている「救護義務」が遂行できないという理由で、運転不可の診断をする事例があるようです。

救護義務とは、全てのドライバーに対して課せられている法的義務で、事故発生時にけが人などが発生している場合には、けが人を救護し、2次被害が発生しないように、現場付近の交通を整理する、などが該当するといわれていますが、最低限、警察や消防に通報することを満たせれば、救護義務違反に問われることはないというのが警察庁の見解です。

救護義務違反が問われる多くのケースが、いわゆる「ひき逃げ」の場合であり、コミュニケーション障害が、直接救護義務違反に問われることはないないといわれています。

 

では、言語障害や聴覚障害で、声による電話での通報ができない場合に、どのような通報手段があるかといいますと、都道府県警によって対応が異なりますが、まずは専用メールアドレス宛にメールで通報する方法があります。そのほかには、チャットや専用通報アプリ(警視庁・大阪府警)などでの通報手段が用意されています。

これらは元々、聴覚障害向けのサービスでしたが、声のやり取りに難のある言語障害のある方々にも利用可能です。

このように、言語障害や聴覚障害があっても、警察や消防に通報する手段は用意されており「電話での音声通話ができない」という理由だけで運転不可の判断を行うことは間違っていますのでご注意ください。

 

このような患者に対しては、運転するにあたっては、地元の警察に問い合わせて通報手段を確認して、万が一の事故が発生した時には迅速に通報できるよう準備することを助言してあげてください。

ほとんどの都道府県警察では、事前の登録が必要になっており、登録すると、専用メールアドレスやアプリのダウンロード方法などを提供してくれる、という手続きになっています。

事故が起きてから手続きなど出来ませんので、必ず事前に登録することが大切ですし、ぜひ医療機関からも患者へ情報提供をして欲しいと当会は希望しています。

なお、車で遠隔地で移動する場合は、それぞれ通過する都道府県に対して個別に登録する必要があり、かなり面倒であり現実的な手続きではありません。近年、聴覚障害者の2種免許取得が解禁されたこともあり、当会では、全国統一で運用可能なコミュニケーション障害への通報体制の確立を、国会を通じて警察庁に要請しています。

 

by 理事長

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2018年07月22日
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