デジタル関連法案と運転免許

 理事長の佐藤でございます。

先日国会で成立したデジタル関連法案。

名前だけ聞くと一個の法律と誤解しやすいですが、

実は関連法案は全体で60個くらいの法律の改正が含まれています。

様々な問題のある法案でしたが、国民的議論になることができずあっさり成立なので個人的に残念です。野党は結構抵抗したんですがねえ。

端的に言うと、

まあ、自分の周りにいる人に一番大きな影響を与えそうなのが、

「個人情報の直接収集の撤廃」と

「要配慮個人情報に対する制限の撤廃」

個人情報の直接収集とは、個人情報というのは本人からしか収集できないという原則です。これが撤廃されますので、いろんな所からある個人の情報を収集して一元化できるようになります。

もう一つの要配慮個人情報に対する制限の撤廃。

これは何かというと、国や行政は、多様な個人情報を収集して保管していますが、どんな情報でも集めてよいというわけではなく、「要配慮個人情報」というものについては、収集していけない情報として、制限がかかっていました。

例えば、健康にかかわる部分。過去から現在までの病歴、通院歴、処方歴など。

これらは、病院が情報を持っていて、病院には守秘義務がかかっていますので、現状では、自治体や国に開示することはできないわけです。

要配慮個人情報とは以下のような内容です。

①人種

②思想信条

③病歴

④犯罪歴

⑤犯罪被害歴

⑥心身機能の障害に関する記録

⑦健康診断の検査結果

⑧保険指導、診療、調剤に関する記録

⑨刑事手続きの記録少年保護事件手続きの記録

この制度が撤廃されることになりました。

そうするとどうなるかというと、免許取得や更新の際に、ドライバーの健康情報を警察が検索することが可能となりますので、病気や障害を持っている方の免許更新の際に必ず引っかかってくる、ということが起こります。

なおかつ、警察や公安が行う個人情報収集に、個人情報監視委員会は関与できないという、文言もありますので、事実上、やりたい放題になりかねません。

障碍者手帳と免許証をマイナンバーで統一する、とかいう議論もありましたが、カードを統一しなくても、情報は統一になります。

知っておいたほうが良いと思う人もいると思いますので、情報をシェアします。

 

なお、この件についての詳細が分かりましたら、会員向けのビデオ解説を公開予定です。

 

 

 

 

by 理事長
2021年05月22日