片手でハンドルを操作するために役立つ道具

 理事長の佐藤でございます。

手動装置ユーザーや片麻痺などの障害のために、片手でハンドルを操作しなければならいケースがあります。

片手でハンドルを操作することは、両手で操作するよりも、より大きな筋力が片側の腕や手に必要となることは容易に想像できます。

また、片手でハンドル操作をすることは、両手で操作をすることとは、根本的に筋力の使い方に違いがあることは、研修会でもお話ししている通りです。

 

健常な頃から右手だけでハンドルを回していた、という方であれば、右手のみのハンドル操作に不都合が出ることはあまりありませんが、左手だけでハンドルを回す経験は、ほとんどの方が経験したことがないと思います。ハンドルを回すという行為は単純な作業ですが、普段行ったことの無い左手だけで行うことは意外と難しいです。特にハンドル操作は、回すという行為とある位置で回すことを停止させ、その位置で保持する、という行為の2つの種類の行為を行いますので、単純に回すということではないことは、普段皆さんも運転の中で経験できると思います。

 

ハンドルを回すとは、

①ハンドルを回す筋力

②回す行為を停止せる筋力

③停止させた位置で保持する筋力

この3つの要素が連続しながら行われる操作です。

運転者の筋力が低下する、または使い慣れない側の腕で操作する場合、①~③のいずれか、またはすべてに影響を及ぼし、適切なハンドル操作を阻害する要因です。

例えば①の場面で筋力が十分に無いと、ある位置までハンドル回す速度(角速度)が遅くなり、結果として、自動車の旋回半径が想定より大きくなります。例えば交差点を左折する場合、左折が終わった時に、センターラインを越えて反対車線へはみ出す、という現象が現れます。このことを十分理解していないと実車評価などにおいて「空間認識異常」などと間違った評価をする可能性があります。

②の場面では、ハンドルを回すことを止めたいとドライバーが考えていても、筋力が低下していれば希望の位置で止めることが出来ず、「余計に切りすぎる」ことが発生します。

③の場面では、ハンドルを保持する筋力が不足すると、腕の疲れとして現れ、①②の操作に影響を及ぼします。

 

適切なハンドル操作において、特に腕と手の筋力は重要(実際には胸部等の筋力も使っています)ですが、長期の入院や利き腕でない方であること、また座位保持バランスなどの影響で、適切な筋力を発揮できないケースは少なくありません。

このようなケースにおいての有効な策は筋力強化に他なりませんが、ドライビンググローブの装着は、ハードウェアを使った簡単な対策として有効です。

ドライビンググローブとは、手のひらとハンドル部の摩擦を上げて、握る力を軽減させる効果があり、握る力を軽減できれば、腕の筋力への負担が軽減され、結果として、少ない筋力を回すという動作に活用することが可能になります。

 

実際にドライビンググローブを使ってみるとわかりますが、ハンドルがすごく軽くなった印象を持つはずです。

健常な方でも装着している方がいますが、片手でハンドルを操作する方に最適な道具です。

インターネットショップなどで多数販売されていますので、是非使ってほしいと思います。

 

 

 

by 理事長
2019年09月21日