身障者用運転補助装置安全研究会

安心安全な障害者の自動車運転をめざして

昭和35年に障害者の免許取得が可能となる法改正があり、50年を超える年月が過ぎました。この間多くの障害者が自らハンドルを握ることで、自立生活や社会参加への道を広げてきました。このことに多大な影響を与えたひとつが、障害があっても自動車を操作することが出来る「運転補助装置」の発明と開発です。この装置が生まれなければ、障害者の自動車運転は実現することが出来なかったことは自明といえるでしょう。

そのような50年の歴史を経て、現在運転補助装置の世界に変化が起こっています。国内外を問わず、様々な企業が運転補助装置を販売するようになってきました。この動きはこれまでの2社独占状態を開放し、様々な選択肢を当事者に与えることになる、という良い影響がありますが、他方、装置の安全性や税制や免許制度との整合性という問題を投げかけています。

私たちは、このような現状を踏まえ、運転補助装置における「安心安全」を改めて検討する時期に来ていると考えています。残念ながら、装置本体やその取付に起因するトラブルは後を絶たないのが現実だからです。

私たちが考える「運転補助装置」の定義

運転補助装置とは、身体障害を補って、健常者と変わらずに安全に自動車を運転することが出来るように作られた「装置」と「その取付」全体を指しています。

それぞれの機器類は部品でしかなく、それをどう取付けるかは大きな問題です。どれほど良い機器でも、強固に取り付けていなければ本末転倒です。

いわゆる「手動運転装置」や「左アクセル装置」は、運転補助装置の中のほんの一部でしかありません。当事者の障害に合わせて必要となる機器をすべて取付けることで、はじめて健常者と変わらない安全な運転、車を自在に操ることが出来るようになります。アクセルやブレーキを操作できても、ウィンカーやライトが操作できなければ、安全な運転はできません。

現在、このようなあたりまえの認識すら持っていない業者がおり、私たちの元へも多くの苦情や相談が寄せられています。

「車いすユーザーだから「手動装置だけ売ればいい」という認識は間違っていると当会は考えています。

  • ドアの開け閉めや、乗降、シートベルトの脱着などをサポートする機器
  • 各種ボタンやスイッチ類の操作を補助する機器
  • ハンドル操作を補助する装置
  • アクセルブレーキ操作を補助する装置
  • 座位保持を確保するための機器
  • 視認性向上のための機器
  • 上記の機器類の取付

私たちが考える安心安全とは?

運転補助装置の「安心安全」を私は以下のように考えています。

  • 1、誰が操作しても壊れない、自動車用製品として相応しい製品強度と取付強度
  • 2、個々のドライバーの体形や障害の程度や部位、また個々の車種に合わせた適切な調整
  • 3、どの地域の車検場であっても、確実に車検に通る保安基準への適合性
  • 4、製品と取付の双方に対する保証の義務化
  • 5、トラブル発生時の責任の所在の明確化
  • 6、消費税減免措置や福祉助成対象の明確化

提言

私たちが取りまとめる提言は、国会を通じて各所轄庁へ届けられます。

また、必要に応じて業界各社へ要請します。

運転補助装置に関する苦情、トラブル情報などをお寄せください。

当会では、ユーザーからの情報を求めています。情報提供や相談はこちらの問い合わせフォームよりお願いいたします。

また、行政への通報や相談は、消費者庁が担当しています。消費生活相談窓口(消費者庁ホームページ)